相手が槍の場合1

槍でついてくるところを、かわして槍の柄をつかむ。
刀で切りつけるとみせかけて、相手を押し倒し、しのばせていた短刀で相手の喉元をかききる。

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※危険ですから、決してまねをしないように願います。

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相手が槍の場合2

相手がついてきた槍を刀で受け止め、柄を手でつかんで、槍を足で踏み落とす。
槍をつかんでいる相手の手をつかみあげ、わきの下をかききる。

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※危険ですから、決してまねをしないように願います。

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健康法

テレビ番組を見ていると、健康をテーマにしたコーナーがよくある。
平均寿命が延び、高齢化が進む日本では、健康への関心が高まるばかりだと言っても過言ではないだろう。
厳しい修行に耐えた忍者の超人的な働きも、人間である以上、健康が基本だ。
それゆえ、忍者は人一倍健康に気を使った。
忍者の健康食は「食」の項にも詳しいが、ここでは忍者の健康法である「導引術」を紹介したい。

「導引」とは、「引導を渡す」の逆、人を生かす術だ。基本は末端を刺激すること。
からだの末端である手や足の先、耳を刺激することで内臓の働きを高める効果があるという。
手は、指の第一関節を回すようにもむ。これが痛いようだと、どこか病んでいる証拠とされる。
手のひらはクルミを二個にぎって中でぐるぐる回して刺激する。耳は両手をこすりあわせて温め、その手でよくもむ。くちゃくちゃにしたり、ひっぱったりするとよい。
足は親指をよく回す。土踏まずは、指圧や青竹踏みをするといい。疲労回復に効果的だ。
体の中心である腹部は、針を用いた。針でツボを刺すわけだが、深さ場所を間違えば、逆に命取りになりかねない。
それだけの知識と腕を忍者はもっていた。
これらは、中国から伝わった医術、漢方が基本になっている。
薬は病気になってから飲むものだが、忍者は病気にならないよう、導引術は簡単にできるものが中心なので、ぜひお試しいただきたい。

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忍者は常に針を携帯していた。
衣服のほころびを直すのにも使ったが、あの細い針がいざという時、身を守る必殺の武器になったからだ。
針を使う武術には、「吹き針術」、「含み針術」がありました。
「三稜針(さんりょうしん)」といって、断面が三角形の針を用いた。
遠くの敵には、吹き筒を使って針を飛ばす吹き針術を使った。
含み針術は、至近距離の敵に対して針を直接口に含んで飛ばした。
敵と組んだ瞬間に目を狙い、ひるんだすきに倒したのだ。
忍術だけではなく、流儀(りゅうぎ)によっては柔術や剣術の奥義(おうぎ)、すなわち免許皆伝(めんきょかいでん)の時に、この技を授けられることもあったという。
江戸時代には、姉崎信濃守(あねざきしなののかみ)がつくった姉崎流含み針術も知られる。れっきとした武術だったのだ。

吹き針、含み針術の起源は、中国から渡来した氏族の呉服部(くれはっとり)、漢服部(あやはっとり)が伝えたという。
服部はその名の通り、機織(はたお)りの技術を伝えたとされる。その縫い手の女性の護身術だったというのだ。
そして、その末である伊賀の服部一族(服部党)の得意技だったという。
甲賀(滋賀県甲西町)にも服部党があり、伊賀の服部の源流との伝承がある。
この甲賀服部党に伝わる「羽衣石宮門流鍼法(うえしきゅうもんりゅうしんぼう)」は、針一本で並み居る敵をなぎ倒すという恐るべき術だ。
また、針一本で病気を治す術も伝える。
針仕事をすると目が疲れ、肩がこるが、そんな時に針をうって治したのだという。
そこから病気を治す術に発展したという。
忍者にとって最も小さい道具である針は、「衣服を縫う」「身を守る」「病気を治す」という三通りの大きな役目を果たす道具だったのだ。

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眼精疲労

忍びにも眼精疲労(がんせいひろう)があった。
注視してものの動向を追うことの多い諜報(ちょうほう)作業。
ましてや今のように電気のない時代ですから、目の疲れは相当なものでした。
また、一定の視力を維持するためにも眼精疲労は禁物ですそこで、眼精疲労をツボを刺激することでとっていました。
使用するツボは主に晴明(せいめい)、瞳子(どうし)りょう、さん竹の3つです。

清明

目頭を押さえると骨のくぼみに触れます。その指を上下に動かすと、鼻の奥に鈍い痛みが走ります。そこがこのツボ。
目の疲れ以外に子供のかんの虫やひきつけにも効果があります。

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瞳子りょう

目尻から指一本外側の骨のくぼみにあります。
上下に動かすと、側頭部から上まぶたにかけて痛みがひびくところです。
視力減退や結膜炎(けつまくえん)、顔面神経痛に効果があります。

さん竹

左右のまぶたの内側のはしにあります。そこに人差し指を当てて軽く上下させると細い筋に触れるところ。
3、4秒強く押すと効果的です。

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全身疲労

全身疲労はココを刺激。

背中のツボ、心ゆ、肝ゆ、脾(ひ)ゆの3カ所を指圧してもらうと全身にたまっていた疲れがとれます。それぞれの位置は下記の通りです。

心ゆ

左右の肩胛骨(けんこうこつ)の下の角を結んだ線の高さが、第七胸椎棘突起(だいしちきょうついきょくとっき)です。
そこから棘突起を2つ上がった第5胸椎の棘突起の真下から左右両側へ指2本のところ。

肝ゆ

第9胸椎棘突起の真下から左右両側へ指2本のところ。

脾ゆ

第11胸椎棘突起の真下を左右両側へ指2本のところ。
第11棘突起は、両手を体側に付けて伸ばし、左右の肘頭を結んだ線の高さにある突起です。

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上司や先生に物申す時

「天」大名高位(だいみょうこうい)ノ人ニ向フ時、此字ヲ書ク。

上司や先生に物申す時にはこれで、臆せず意見がいえるようになる。

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海や川に行く時

「龍」海川舟橋(かいせんせんきょう)ヲ渡ル時之ヲ書ク。

海や川に行く時はこれで、安全かつ快適に過ごせる。
海外旅行にも良いだろう。

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山や野に出る時

「虎」広野原深山(こうやげんしんざん)ニ向フ時之ヲ書ク。

山や野に出る時はこれじゃ。
初めての土地でも無事に家へ帰ってこれるぞ。

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持てる力を発揮したい時

「王」弓箭兵杖軍陣(きゅうせんひゅうじょうぐんじん)、山賊夜行(さんぞくやこう)ノ時之ヲ用イル。

入学試験、商談成立、これで持てる力を発揮せよ。気迫じゃ。

ou

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嫌いなものを食する時

「命」心モトナキ食物ニ向フ時之ヲ書ク。

嫌いなものをどうしても食せねばならない時にこれを用いる。
好き嫌いなど無くなるぞ。

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勝負に出る時

「勝」市町売買、諸勝負ノ時之ヲ書ク。

試合に試験、宝くじ。勝負に出る時はぜひこれを実践してほしい。必勝じゃ。

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病気になった時

「是」病人之家ニ入時之ヲ用イル。

自分や家族、友人が病気になった時。きっと回復も早いはず。

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怖い場所を通る時

「鬼」魔所へ行ク時之ヲ用イル。

暗い夜道や怖い場所を通る時。勇気百倍。

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気が晴れない時

「水」身不浄(みふじょう)ノ気を払フ時之ヲ書ク。

よこしまな考えや人をむやみにうらやんだりして、どうも気が晴れない時に、これで水に流して晴れやかな気持ちになろうではないか。

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良いことがあった時

「大」萬悦言喜(まんえつげんき)ノ時之ヲ用イル。

良いことがあった時はこれで更に喜びを倍増しよう。
また良いことがあるかもしれない。忍者の極意で、明るく楽しく、そして力強く生きるのじゃ。

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紫金丹

万病解毒の紫金丹(しきんたん)

毒も薬も知りつくした忍者たち

毒は用法用量によっては薬になります。毒に対する知識は、薬の開発のも役立ったのです。
それは自らの病気や怪我を助けるだけでなく、薬売りに変装するという副産物を生みました。
薬売りをしながら情報収集した忍者が主に持ち歩いていた薬は、虫下し、下痢止め、鎮痛剤などです。
代表的なものに紫金丹や陀羅尼助(だらにすけ)があります。

紫金丹

山慈姑(さんじこ)と五倍子(ごばいし)、タカドウダイコンにジャコウ(ジャコウ鹿のジャコウ線)をそれぞれ乾燥させて粉を丸薬にしたもの。
山慈姑はアマナの鱗茎(地下茎)で滋養強壮に良いとされていましたし、五倍子はヌルデの葉で吐き下しに効くタンニンを多く含んでいます。
利尿作用のあるタカトウダイコン、香料、去痰(きょたん)に使用されるジャコウ、と腹痛から疲労まで常備薬的な役割を担った薬だと、考えられます。
したがって置き薬としても最適でした。
そうなれば定期的に薬を売りにきたふりをしてそのあたりを偵察し、地域情報の収集をしていても誰も怪しむ者はいなかったでしょう。

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陀羅尼助

大腸菌、赤痢菌、コレラ菌、ブドウ球菌などに抗菌作用をもつキハダの表皮を水で煮詰めたもの。
腹薬として知られ、今でも大峰山(おおみねさん)の土産物として存在しています。
忍者はこれをちょっとユニークな使い方をしました。
何日もの張り込みのなか、これをひとなめし、眠気を覚ましたのです。

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ガマ

ガマの油だ、お立ち会い

時代劇でおなじみの大道芸シーン。
忍者の諸国行脚(あんぎゃ)ではしばしばこのような大道芸人(放下師)の姿を借りることがありました。
中でも有名なのがガマの油売りです。
どうも怪しげな売り方に薬の信頼も落としているようですが、忍者が手にしたものですから、そこには科学的な根拠があるはずです。
ガマの分泌液には血管を収縮させる塩酸エピレナレンが含まれており、傷口の血管を収縮させ、止血させることが分かっています。
したがってまるきり怪しい薬でもなかったのです。

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どくだみ

ドクダミ知ってるつもりの巻
民間薬の王様ドクダミ

ドクダミは、たくさんの病気に利用されるので十薬ともいわれています。
あの独特の匂いの成分はカビの育成を阻止し、白癬菌(はくせんきん)に対しても抗菌作用があり傷や腫物(はれもの)、毒虫の刺し傷などには生の葉をよく揉(も)んで汁を塗ったり、そのまま張りつけたりします。
煎(せん)じて飲めば利尿、便秘に効き、いわゆる毒下しの薬として用いられました。
全国各地に分布しているので、戸外に身を潜(ひそ)める忍者にとっても有り難い薬だったはずです。

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ギンナン

どこにでもあるイチョウの木。しかしこれが優れものです。
再生力が強く、また木に耳をつけると水を吸い上げる音が聞こえるほどの生命力・保水力をもっていることから、火を止める、防火林として神社や仏閣には植えられていました。
新しい葉は、書籍などにはさむと紙魚(しみ)がつかない。文書の保存に利用していました。
また忍者は青い葉を煎じて飲みました。強壮作用があったからです。
種は、炒ったり煮たりして食すと去痰(きょたん)や消毒、さらに解酒(げしゅ)に効くとされていました。
ドイツではイチョウ葉エキスを医薬品として活用しているといいます。

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