伊賀市・名張市
伊賀流忍術発祥の地
忍術
忍者は、世界中で日本をイメージする国際語となっています。
映画、テレビそしてマンガでおなじみの「忍者」や「忍術」。超人的で神秘的なイメージの強い忍者は、空を飛んだり、消えたりと、まるで忍者がスーパーマンであるかのよう、あるいは忍術が格闘技であるかのように、間違って解釈されています。
戦乱の時代に必要とされ、発達した忍術は、武術や謀略、破壊工作なども当然含まれますが、心理学や呪術、占術を利用して人間の心理をあやつり、また薬学、医学、天文学など生きるための知識と、人間の能力を最大限に引き出す技術の集大成が本来の忍術なのです。
忍者、忍術とは
封建時代の日本では、戦乱が頻繁に起きていました。その当時、忍者は主に情報収集をおこなうスパイとして雇われ、敵対勢力の動きを察知するという任務を果たしていました。彼らはしばしば、敵を混乱させ、その勢力を低下させるという使命をも帯びていました。「忍者」とは、忍術を駆使してこれらの目的を達成する者たちに対する呼び名でした。
忍術では、武力を行使するのではなく、知力を使った戦術に重きが置かれます。
忍術のある分野においては、敵の心理状態をあやつるために、呪術や占術、心理学、そして超心理学に精通することが求められました。また別の分野においては、自然を熟知して任務を遂行しやすくするために、天文学や薬草などの知識が求められました。
特に、この地域では、呪術と火薬の知識に秀でていました。忍術とは、戦闘のみに限られたものではありませんでした。
歴史を通じて発展した忍術の流派はいろいろありましたが、その中でも伊賀流(三重県伊賀市・名張市)と甲賀流(滋賀県甲賀市)の忍術は、その起源が同じで、もっとも優れた忍術といわれています。
忍術の歴史は
忍術の歴史は、紀元前4000年頃に古代インド文化が中国大陸に伝えられ、そして西暦6世紀頃に、中国から朝鮮半島を経て日本に伝わった「兵法」に求められます。大陸的な兵法は日本で山岳的な兵法へと発展し、今日知られるような忍術が完成しました。