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本物の忍者はこの地から生まれた

忍者とは何か

忍者

忍者は「忍び」「草」などと呼ばれ、隠密行動をもっぱらとする、下級武士・下級戦闘員である。江戸時代の文献では、忍者は「間諜」と中国語で訳されている場合があり、それは、いまでいうスパイにあたる。しかし、それだけではなく、戦場において奇襲作戦に従事することもある。海外でもNinjaの名は親しまれているが、「忍者」という文字を「にんじゃ」と読む慣例は、アジア太平洋戦争後のことである。ちなみに、古文書において「忍者」の文字が登場した場合、「しのびのもの」と読む(山田雄司『忍者の歴史』など)。

忍者の任務

忍者の任務は、①平時での情報探索・②斥候・③奇襲・④平時(あるいは戦時)での守衛などである。江戸時代は戦争があまりないので、①と④が主な任務となった(高尾善希『忍者の末裔 江戸城に勤めた伊賀者たち』)。

伊賀者・甲賀者

伊賀国・近江国甲賀郡は、優秀な忍者が多く輩出された土地として有名である。その原因としては、盆地に囲まれ、大きな武士勢力が入り込まず、小さな武士の勢力(地侍)がたくさんひしめいていた、という地理的・社会的状況が挙げられる(「万川集海」)。その内部抗争によって、敵に不意打ちをしたり、嘘の情報を流したりなどの仕事に従事する忍者が発生した、と考えられる。
鎌倉時代から室町時代にかけて、悪党と呼ばれる武士団が伊賀国にも多く発生したが、直接的には、戦国時代の地侍勢力の内部抗争が原因とみてよい(高尾善希「伊賀者の歴史を辿る」山田雄司編『忍者学講義』)。(高尾善希)

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忍者の里 伊賀(三重県伊賀市・名張市)
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