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本物の忍者はこの地から生まれた

忍者の精神

「忍」の文字の意味

忍者とは、「忍」の者。つまり、「忍」の意味を考えると、その精神が見えてくる。
尾張徳川家に伝わる「用間伝解口伝書」には「忍びの職務は何にも増して危険を伴うものであるから『忍』が刃の下に心を書くのは、常に必死になっていなければならない」(現代語訳、山田雄司『忍者の精神』)と記され、伊賀流忍者博物館所蔵「当流奪口忍之巻註」(沖森文庫)では「『刃』の下に『心』を書いているのは、胸に白刃をあてて自分の意思が本当に堅固なものなのか問い直して決断することをあらわしており、刃を突き通されても耐え忍ぶ心なのだ」(現代語訳、同上)と述べている。

忍者の心構え

「忍」とは、常に命を懸けた必死の任務を遂行するための心構えでもある。さらに、「万川集海」には「忍びの本は「正心」である」(現代語訳、同上)と書かれている。続けて「正心とは仁・義・忠・信を守ること」(現代語訳、同上)とされる。仁・義・忠・信を簡単に述べると「仁とは皆のために」「義とはその時に最適なことを」「忠とは心を最大限に尽くし」「信とは裏切らないこと」といえる。なぜ、仁・義・忠・信が必要なのか。それは、「当流奪口忍之巻註」に「欲というのは万事である」「これを忍ぶことは難しい」(現代語訳、同上)とある通り、人は「欲」に負けて、自分がしなければならないことをすぐに忘れてしまうからである。
忍者は盗みの術にもなる忍術を使いこなし、その使い方を間違えば容易に悪事を働く事もできる。そのようなことがないように、欲を忍ぶこともまた、忍者の精神である。(玉田玉秀斎)

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忍者の里 伊賀(三重県伊賀市・名張市)
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