鍛鉄(たんてつ、不純物を除いて十分に鍛えた鉄)でつくり、尖端を焼き入れした忍者の代表的な武器。
忍者がこの手裏剣(しゅりけん)を多用したわけは、攻撃の際に音がしない、持ち運びが手軽、そして平板型手裏剣に至っては、突き刺すための距離の測定を必要とせず、ただ回転を与え投げるように打てばよい、といった軽薄短小の飛び道具だったからである。
手裏剣の種類は、棒状、平板型、棒状を二本組み合わせたもの、平板型を二枚組み合わせたもの、この四種類に大別される。
手裏剣の打ち方
手裏剣は投げるといわずに、「打つ」という。
一般的な平板型の手裏剣は、風車のように回転させて打つもので、的に垂直に当てるように打つ。
ただ、テレビで見られるような手裏剣を重ねて手の平の上に置き、もう片方の手で手刀を切るように、シュッ、シュッ、シュッと連続して打つのは不可能。
持っていても怪しまれることがない五寸釘も、手裏剣の代わりによく使われていた。