進んだ忍者の薬理学は、科学・化学的な側面も持ち合わせていました。 驚いたことに12時間強も燃えつづける火種を発明していたのです。 この「胴の火」と呼ばれる忍器は、火を起こしたまま懐(ふところ)に忍ばせておくこともできました。 冬の山野など悪条件においては寒さをしのぐカイロとしても役立ったのです。 長さが15センチ程の銅製の筒に黒焼きにした和紙、犬蓼(いぬたで)、ナスの茎などを詰める。 筒には通気のための透かしと懐にいれても大丈夫なように(ふた)がついています。
【銅の火】