忍者は普通の人では登ることができない城壁や石垣なども、やすやすと登った。
忍者は状況に応じて、「巻梯子」「竹梯子」「縄梯子」などのはしご類や、鎌状の部分を引っ掛けて塀などを登る「鎌槍」など、さまざまな道具(登器)を使ったが、時には怪しまれないようにこれらの道具を持ち歩かず、鎌を4本束ねて錨のようにして使うなど、農具を登器としてうまく活用した。
また、携帯に便利な金属製のくさび「六膳」や五寸くぎなどを石垣や岩場に打ち込み、手や足を引っ掛けて登ることもあった。
このように、忍者はいろいろな道具を活用したが、自分の手足だけで登ることが基本だったので、常に手足の指の力をきたえていた。